IEC 61010-1, EN 61010-1, JIS C 1010-1

Safety requirements for electrical equipment for measurement, control, and laboratory use（計測，制御及び試験所使用電気機器の安全要求事項）

対象製品例：デジタルマルチメーター、オシロスコープ等の計測器、シグナルジェネレーター、校正器、研究室や工場で使用される制御用電気機器、ガスクロ・質量分析計等の分析機器、体外診断機器など。

　 私が勤務していた認証機関には、この規格を扱う人間はほんの片手程度の人数しかいませんでしたが、私は主として教育機関等で使用される学術用機器や、製造 工場で使用される産業用機器、あるいはそれらの組込み電源などを担当していました（他の人の担当は”部品”や、機械指令の対象となるような比較的大きな機器など）。

　この規格は書き方が曖昧な部分や意味不明な部分が多く、そのために人によって解釈がいろいろと異なったりもして、非常に困った規格です。何年付き合っても大変扱いづらく、正直言って大嫌いです。人によって異なる解釈が存在する中で、自らの解釈の正当性を主張するためには、その分かりにくさを横目で見ながら、正当性の根拠を何かしら組み立てなければなりません。それはつまり、経験がモノを言うということになるでしょう。

　そんな規格に付き合わなくてはならないメーカー様には、これに費やす時間や労力を出来る限り抑えていただきたいと、切に願います。