国の事業の委託専門家に(2)(2018年3月)

 このたび、日本の事業者の海外展開を支援する国の事業を受託した独立行政法人(機構)から、委託専門家として再び採択されました

 

 前回に続いて2度目です。前回は期間が約半年と短く、また、私の専門領域と事業者様のご要望がなかなかピタリと一致しなかったこともあって、残念ながら実際の業務はほんの数えるほどしかありませんでした。今回の期間は1年間、採択は15名だそうです。といってもその中には、本来アドバイスが禁じられているはずの認証機関に所属する人が何人もいらっしゃるようで(4つもの認証機関が勢揃い!従って少なくとも4人以上)・・・。

 

 「認証機関がアドバイス!?」で書いたように、認証機関は事業者に対するアドバイスが禁じられています。ほんなら、事業者の海外展開を支援なんてダメなんじゃないの?という話になりますが、この点は、どの程度の行為を「アドバイス」と呼ぶかという解釈論になるでしょう。最も厳しい解釈は、「一切何も言わない」これに尽きるでしょうが、4つもの認証機関が揃いも揃ってるところを見ると、その解釈は厳し過ぎのようです。認証機関はアドバイスができないということと、そして今回の事業の契約書の内容を考えると、今回の事業で認証機関が行う支援」とは、必然的に下記のようなものになるだろうと思われます。

1.製品を海外に輸出するには、こんな規制がありますよ(紹介)

2.その規制をクリアするためには、こんなことをやらなきゃならないんですよ(紹介)

3.そのやり方としては、こんな方法がありますよ(紹介)

4.そのまた先のことは、ご自分で頑張って何とかしてくださいね(声援)

 

 初めて海外展開される事業者様にとっては、1から3まででも充分に有益な情報になり得るでしょう。しかし、いざ具体的に行動を始める時に4のように声援を送られても困りますね。そんな時には、同時に採択された他の人、つまり私のような人間や、コンサル会社の人がフォローするような形にきっとなるのだろうと思います。だったら認証機関の人は採択しなきゃいいんじゃないかという話にもなりそうですが、その辺はきっといろいろと事情があるのでしょう。あるいは、事業者様のご要望と私の専門領域が合致するなどの諸条件が整えば、最初から私のところにご指名が来るのかもしれませんが・・・。

 

 いずれにしても、今回はより多くの事業者様のお役に立てることを期待します。